「災害に備えてiPhoneでやるべき設定は?」
「災害時に役立つiPhoneの機能は?」
「災害時に強いキャリアは?」
いつ起こるか分からない災害に備えて、早めにiPhoneで各種設定を済ませておくことが大切です。
しかし、具体的に何をすれば良いのか、災害時にどの機能が役立つかなどが分からず不安に思っている人も多いのではないでしょうか。

災害時にスムーズに助けてもらえるよう、メディカルIDの設定や位置情報の共有設定を確認しておきましょう。また、災害時は通信障害が起きやすいのでサブ回線を契約しておくと安心です。
本記事では、災害時のiPhone設定を詳しく解説します。
災害時に役立つiPhoneの機能や活用方法も併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。
災害が起こる前にやっておくべきiPhoneの設定


iPhoneには災害時に活用できる便利な機能が備わっていますが、事前に設定しておかないと災害時に使えません。
緊急速報の設定や防災アプリのインストールなど、災害が起こる前に設定を見直しましょう。
▼災害が起こる前にやるべきiPhoneの設定
緊急速報の設定をオンにする
緊急速報は、iPhoneに標準搭載されている機能です。
地震や津波を感知すると自動で通知されますが、設定でオフになっていることもあるので確認しましょう。
緊急速報の設定確認方法


iPhoneの設定アプリを開きます。
「通知」をタップして次に進みましょう。


画面の一番下までスクロールし、「緊急速報」をタップします。
オフになっていた場合、タップしてオンに切り替えて完了です。
iPhoneの緊急速報はマナーモードになっていても通知音が鳴るので、災害時にすぐ気付けます。
メディカルIDを設定する
災害時に怪我をして意識がない状態に陥る場合もあるため、自分で健康状態を伝えられない状況に備えて「メディカルID」を設定しておくことをおすすめします。
メディカルIDを設定しておけばiPhoneにロックが掛かっていても他人が閲覧できるので、万が一話せない状態や動けない状態に陥った時でも安心です。
メディカルIDに記載されている持病や血液型、服用している薬などの情報を見て、医師がスムーズに適切な処置を施せます。
メディカルIDの設定方法


iPhoneに標準搭載されているヘルスケアアプリを開きます。
トップページをスクロールし、メディカルIDの設定の「開始」をタップしましょう。


アレルギーや病状、緊急連絡先など、必要な情報をそれぞれ入力します。
「ロック中に表示」はオンにしておきましょう。


メディカルIDの設定ができたら、緊急SOSの起動時にメディカルIDが表示されます。
スワイプして情報が表示できることを確認して、設定完了です。
なお、「緊急電話中に共有」をオンにして緊急連絡先を設定していると、緊急SOSを使用した際に自分の居場所が相手に通知されます。
位置情報がオフになっていても最新の居場所が伝わるため、いざという時に家族や知人が駆けつけられます。
位置情報の共有設定を確認する
位置情報の共有設定をオンにしておけば、安否確認時に「iPhoneを探す」や「現在地共有」で自分の居場所を伝えられます。
iOS 15以降であれば、ネットが使えない状態でも位置情報の共有が可能です。
位置情報の設定確認方法


iPhoneの設定アプリを開きます。
スクロールして「プライバシーとセキュリティ」をタップしましょう。


「位置情報サービス」をタップし、再度表示される「位置情報サービス」をオンにします。
「位置情報共有」をタップして「iPhoneを探す」と「自分の位置情報を共有」をオンにして完了です。
相手の安否を確認したい場合は、iPhoneの「探す」アプリから「人を探す」を選択して確認しましょう。
オフラインで使える防災アプリをインストールしておく
災害時には通信障害が起こりやすいので、普段使用しているマップアプリが使えなくなる場合があります。
通信障害が起きても避難場所や病院などをすぐに確認できるよう、オフラインで使える防災アプリをインストールしておくと安心です。
アプリ | 特徴 |
---|---|
Maps.me | 世界中で使用可能なマップアプリ 共有やナビも可能 |
Yahoo! マップアプリ | 「防災モード」で自宅と職場周辺の 地図を閲覧可能 |
Sky Walking | 浸水情報が確認できる 山岳地帯に特化したアプリ |
防災情報 全国避難所ガイド | 全国10万件以上の 避難所を確認できる |
避難場所などが書かれている地域専用の防災アプリもいくつかあるので、自分が住んでいる市や県の名前で検索しましょう。
なお、Googleマップもオフラインマップのダウンロードが可能です。
オフラインマップのダウンロード方法


Googleマップのアプリを開き、メニュー画面から「オフラインマップ」を選択します。
次に「自分の地図を選択」をタップしましょう。


保存したいエリアに合わせて画面をスワイプします。
画面右下の「ダウンロード」をタップして完了です。
オフラインマップのダウンロードはiPhoneの空き容量が一定数以上必要になるので、容量には気をつけましょう。
サブ回線を契約しておく
災害時の通信障害に備えて、デュアルSIMにしておくとデータ通信できる可能性が上がります。
ただし、異なる回線を契約しないと意味がないので注意してください。
ドコモ回線とau回線、ソフトバンク回線と楽天回線など、メイン回線に加えてサブ回線を契約しておくと安心です。
なお、すべての機種がデュアルSIMに対応しているわけではないため、サブ回線を契約する前に使用中の機種がデュアルSIM対応か確認しましょう。


災害時に役立つiPhoneの機能
iPhoneには、懐中電灯や緊急SOSなど災害時に役立つ機能が複数搭載されています。
また、データ通信では公衆Wi-Fiサービスの00000JAPANを活用するのもおすすめです。
各種機能を活用して、災害時の停電や通信障害などのトラブルを乗り越えましょう。
停電時は懐中電灯モードと低電力モードを活用する
災害時には停電が起きて周囲が真っ暗になることもありますが、iPhoneには懐中電灯機能が内蔵されているため、明かりを確保できます。


利用方法は簡単で、iPhoneの画面を右上から下にスワイプしてコントロールセンターを表示し、懐中電灯のマークをタップするだけです。
iOS18では、明るさや照らす範囲の調節も可能になりました。
また、災害時には充電できない状況が続くことが想定できるので、低電力モードをオンにしてバッテリーを長持ちさせましょう。


iPhoneの設定アプリの「バッテリー」をタップし、「低電力モード」をオンにすれば切り替えできます。
緊急SOSを使って通報する
iPhoneには、警告音と共に119番や110番などの緊急通報用電話番号に即座に発信してくれる緊急SOS機能が搭載されています。
自分の位置情報を発信先に伝えることも可能です。
緊急SOSの使用方法


サイドボタンと音量の上下ボタンどちらかを同時に長押しします。
「緊急電話」のSOSボタンを右にスワイプしましょう。


110・118・119の番号が表示されます。
番号 | 発信先 | 状況 |
---|---|---|
110 | 警察 | 事件や犯罪に 巻き込まれた時 |
118 | 海上保安庁 | 海や水上で緊急事態が 発生した時 |
119 | 救急車 | 怪我や病気で 救急車を手配したい時 |
適切な番号をタップすれば、通報完了です。
緊急SOSは、画面ロックをしている時や位置情報をオフにしている時でも利用できます。
怪我はもちろん災害で治安が悪くなった時の不審者通報にも使えるので、すぐ通報できるよう使い方を覚えておきましょう。
パスコード不明のiPhoneからでも緊急通報できる
iPhoneの緊急通報機能はパスコード不明でも利用できるので、自身のiPhoneでなくとも発信可能です。
手元に自身のiPhoneがない場合は、他の人のiPhoneを借りて通報機能を利用してください。
緊急通報の使用方法


iPhoneのホームボタン等を押してロック画面を開きます。
画面左下にある「緊急」をタップしましょう。


発信画面に移るので、110や119など適切な電話番号を入力します。
電話ボタンをタップして発信すれば完了です。
00000JAPANを活用してデータ通信する


00000JAPANは、iPhoneに限らず大規模な災害時などに無料で使える公衆Wi-Fiサービスです。
ドコモやau、ソフトバンクなどが共同で提供しています。
フリーWi-Fiなので、回線を契約していなくても誰でも利用可能です。



Wi-Fiのネットワーク一覧から「00000JAPAN」を選択するだけで使えますよ。パスワード等の認証は必要ありません。
なお、自宅で利用するWi-Fiのように通信が暗号化されていない点に注意してください。
セキュリティが甘いので、個人情報やパスワードの送信は避けて一時的な通信手段の確保として使うのがおすすめです。


FaceTimeやLINEは繋がる場合がある
FaceTimeやLINEは比較的繋がりやすく、連絡手段として有効です。
災害時は多くの人が緊急通報含め電話回線を使用するため、電話が繋がりにくくなりますが、FaceTimeやLINEはインターネット回線を使用するので、電話回線が混雑していても利用できる可能性が高いです。
ただし、ネット回線が切断されていたら使えないので注意してください。
また、リアルタイムではやり取りできませんが、災害用伝言ダイヤルの171に発信して伝言を記録する方法もあります。
モバイルバッテリーの準備も重要


充電できる環境がない災害時は、モバイルバッテリーが命綱です。
大容量のモバイルバッテリーでも5,000円前後で購入できるので、停電に備えて準備しておきましょう。


iPhoneの機種によりますが、容量が20000mAhあれば3〜4回のフル充電が可能です。
持ち運び可能なコンパクトサイズのモバイルバッテリーも便利です。


端子一体型でケーブルを持ち運ぶ必要がないので、鞄に入れておいても邪魔になりません。
災害に備えてモバイルバッテリーをフル充電しておきましょう。
dinomoはトリプルキャリア対応で災害時におすすめ


災害時の通信障害にはdinomoが強いです。
dinomoはドコモ・楽天・auのトリプルキャリアに対応しているため、1つの回線が使えなくなっても他の回線を使用して通信できます。
価格もデータ容量55GB+10分かけ放題付きで5,148円とリーズナブルで、普段使いも快適です。
災害時のiPhone設定によくある質問
災害時のiPhone設定によくある質問の情報をまとめました。
- 災害前にしておくべきiPhoneの設定は?
災害前には、iPhoneで緊急速報とメディカルID、位置情報共有の設定をしておきましょう。設定方法は簡単で、設定アプリやヘルスケアアプリを使って5分程度で完了します。なお、メディカルIDで緊急連絡先を設定しておくと、緊急SOSを使用した際に自分の居場所が緊急連絡先にも通知されます。
>> 災害前にしておくべきiPhoneの設定を詳しく見る- 災害時にオフラインで使えるアプリは?
災害時にオフラインで使えるアプリは、Maps.meやYahoo!マップアプリなどが挙げられます。オフラインで周辺の地図やハザードマップ、避難所などを確認可能です。また、Googleマップも事前に地図をダウンロードしておくことで、オフラインでの閲覧ができるようになります。
>> 災害時にオフラインで使えるアプリを詳しく見る- 災害時に使えるiPhoneの機能は?
停電時には懐中電灯機能、緊急時には緊急SOS機能などが活躍します。緊急SOS機能はロックを解除しなくても使用できるので、他人のiPhoneから通報も可能です。通信障害に困った時は、フリーWi-Fiの00000JAPANに繋いだり、FaceTimeやLINEを使って連絡するのがおすすめです。
>> 災害時に使えるiPhoneの機能を詳しく見る- 緊急SOSの使い方は?
緊急SOS画面は、iPhoneのサイドボタンと音量の上下どちらかのボタンを同時に長押しして開きます。SOSボタンをスワイプして、110・118・119の中から適切な番号を選択して通報しましょう。他人のiPhoneを使う場合は、ロック画面で「緊急」ボタンをタップし、番号を入力して通報します。
>> 緊急SOSの使い方を詳しく見る- dinomoは災害時に使える?
dinomoはドコモ・楽天・auのトリプルキャリアに対応しているため、災害時に強いです。通信障害が起こっても回線を切り替えられるので、通信できる可能性があります。災害時だけでなく普段も電波状況によって回線を切り替えられるので、使い勝手が良いサービスです。
>> dinomoが災害時におすすめな理由を詳しく見る
まとめ
最後に、災害時のiPhone設定をおさらいしましょう。
- 位置情報共有はオンにしておく
- メディカルIDを設定しておく
- 緊急時には緊急SOS機能を使う
- サブ回線を契約しておくと便利
- モバイルバッテリーも重要
緊急速報や位置情報共有、メディカルIDの設定などを事前にしておくことで、安否確認や応急処置がスムーズになります。
緊急時には、緊急SOS機能を使ってすぐに通報をしましょう。
災害時には気が動転しやすいので、各種機能の使い方を今からシミュレーションして覚えておくと安心です。



各種機能の設定確認やモバイルバッテリーの準備などは、自分だけでなく友人や家族にも勧めておきましょう。安否確認や緊急時に相手と連絡を取りやすくなりますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。