「データ通信専用SIMとは?」
「音声SIMとはどう違うの?」
「データ通信専用SIMのメリットは?」
データ通信専用SIMの名前を聞いたことはあるけれど、メリットや使い方がわからない人も多いのではないでしょうか。

データ通信専用SIMとは、インターネット通信のみが使えるSIMのことです。
音声通話が使えない分、料金が安い場合もあります。
この記事ではデータ通信専用SIM(以下、データSIMと表記)を解説します。
データSIMのメリットや、音声SIMとの違いも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
データSIMとは
データSIMとは、インターネット通信のみができるSIMのことです。
音声通話やSMSはできないため、タブレットやモバイルWi-Fiルーターで利用されるケースが多くあります。
音声SIMとデュアルSIMにすればスマホで使うのもおすすめです。
音声SIMとの違い
音声SIMとは最も一般的なSIMのことで、通話とSMS、インターネット通信の全てができます。
データSIMは電話回線を利用した通話機能やSMSが使えず、インターネット通信しかできません。
音声SIMとデータSIMでは機能が大きく異なります。
データSIMのメリット
データSIMは音声SIMよりも料金が安い場合が多いため、うまく利用すれば今よりスマホ料金を抑えられます。
また、タブレットや2台目のスマホに入れるサブ回線としての利便性も高いです。
音声SIMより料金が安い場合が多い


データSIMは音声通話機能がない分、音声SIMより料金が安い場合が多いです。
そのため、低容量の音声SIMと大容量のデータSIMでデュアルSIM運用をすると、音声SIM1枚で利用するよりも安くなることがあります。
筆者は実際に、Pixel 8aで音声通話SIM(povo)とデータeSIM(IIJmio)のデュアルSIM運用をしています。
povoのみの場合 | povo + IIJmioの場合 | |
---|---|---|
データ通信 | 3GB 990円 | 2GB 440円 |
povoのみで利用するよりも、IIJmioとデュアルSIMにした方が月額料金が半額以下になるので重宝しています。
ちなみに、IIJmioでも音声SIMよりデータSIMの方が料金が安く、筆者は最も料金が低く設定されているデータeSIMを使用しています。
SIM種別 | 2GBの月額料金 |
---|---|
音声SIM | 850円 |
SMSつき データSIM | 820円 |
データSIM | 740円 |
データeSIM | 440円 |
音声通話が必要ない場合は、積極的にデータSIMを選択しましょう。
サブ回線として利便性が高い
メインの音声通話SIMとは別に、データ通信専用のサブ回線として利用することで、用途に合わせた使い分けが可能です。
通信会社によっては、データSIMなら本人確認書類の提出不要で契約でき、音声SIMより簡単に使い始められる場合があります。
タブレットやモバイルWi-Fiルーターでの利用や、またはスマホの2台持ちなど、音声通話が不要な場合はデータSIMを利用するのがおすすめです。
データSIMのデメリット
データSIMは電話番号による音声通話ができないため、110番などの緊急通報ができません。
また、SMSもできないのでSMS認証が必要なアプリが使えません。
データSIMを契約してもキャンペーンの対象外であることが多いため、申し込む前にきちんと確認しておきましょう。
音声通話(電話番号)が使えない
データSIMには音声通話機能がないため、電話回線を利用した通話はできません。
110番や119番などの緊急通報もできないので、データSIMだけの利用はおすすめしません。
データSIMの他に、必ず音声SIMも持つようにしましょう。
SMSが使えない(SMS認証も不可)
SMS機能がないデータSIMを選ぶとSMS認証ができません。
LINEなどSMS認証が必要なアプリもあるため注意してください。
なお、データSIMにはSMS機能がついたものもあります。



音声SIMとデュアルSIM運用をするなら、SMSなしのデータ専用SIMでいいでしょう。
タブレットなどにデータSIMだけを入れる場合は、必要に応じてSMSつきのデータSIMを選びましょう。
- 楽天モバイル
- IIJmio
- BIC SIM
- NUROモバイル
- y.uモバイル
- イオンモバイル
- mineo
- LinksMate
- HISモバイル
- DTI SIM
- NifMo
対象外のキャンペーンが多い
格安SIM各社ではポイント還元や端末割引キャンペーンを多数実施していますが、データSIMが対象のキャンペーンは残念ながら少ないです。
データSIMを申し込むと契約時の事務手数料はかかるのにキャンペーンは適用されないので、一時的に損をする可能性があります。
データSIMでも音声通話する方法
データSIMには電話番号がないので通常の音声通話はできませんが、LINEやIP電話アプリなど、インターネット回線を利用した音声通話は可能です。
通話する相手がLINEやViberを利用しているなら同じアプリを使って通話できます。
通話相手が固定電話やガラケー、LINEやViberをインストールしていない人の場合はIP電話アプリを使って電話番号発信をしましょう。
LINEやViberなどの通話アプリは使える
データSIMは電話回線を利用した音声通話はできませんが、インターネット回線を利用した通話アプリを利用すれば通話できます。
データSIMのみでも通話したい場合は、通話相手がLINEやViberを利用しているなら、アプリを使用して音声通話をしましょう。



全世界で親しまれてきた通話アプリのSkypeは、2025年5月5日をもってサービスが終了することが発表されました。
IP電話アプリを使えば050の電話番号を発行できる
IP電話アプリを使えば、データSIMでも050から始まる電話番号を持てます。
IP電話とは、インターネット回線を利用した電話のことです。通話料金が安く、パソコンやスマホで利用できます。
通話相手が固定電話やガラケーの場合や、相手のスマホにLINEやViberなどの通話アプリがインストールされていない場合、IP電話アプリを活用しましょう。
おすすめのIP電話アプリを3つご紹介します。
項目 | My050 | LaLa Call | G-Call050 |
---|---|---|---|
月額基本料金 | 約92円 (6ヵ月ごとに550円) | 110円 | 308円 |
固定電話あて 通話料 | 10.56円 / 3分 | 8.8円 / 3分 | 8.8円 / 3分 |
携帯電話あて 通話料 | 19.80円 / 1分 | 8.8円 / 30秒 | 17.6円 / 1分 |
同IP電話アプリあて 通話料 | 無料 | 無料 | 無料 |
フリーダイヤル | 対応 | 非対応 | 対応 |
あまり電話はかけず、維持費を安く抑えたい人にはMy050がおすすめです。
よく通話をする人は、通話料金の安いLaLa Callを選びましょう。
G-Call050は海外あての通話料が安いのが特徴です。
データSIMによくある質問
データSIMによくある質問の情報をまとめました。
- データSIMとは?
データSIMとは、インターネット通信のみができるSIMのことです。タブレットやモバイルWi-Fiルーターに挿入して使うだけでなく、音声SIMと組み合わせてデュアルSIM運用も可能です。
- データSIMのメリットは?
データSIMは音声通話やSMSはできない分、料金が安いことが一番のメリットです。音声通話機能のいらないタブレットやモバイルWi-Fiルーターには、料金も安く契約も簡単にできるデータSIMがぴったりです。
- データSIMのデメリットは?
データSIMは音声通話とSMSが利用できないことがデメリットです。普段あまり音声通話を使わない人でも、データSIMだけだと110番や119番などの緊急通報ができないため、必ず音声SIMも持つようにしましょう。
- データSIMでも音声通話できる?
データSIMはインターネット通信しか使えないSIMで、電話番号が割り当てられていないため、電話番号を利用した音声通話はできません。
- データSIMでもLINEやSkypeで通話できる?
LINEやViber、またはIP電話アプリなど、インターネット回線を介して通話するアプリを利用すればデータSIMのみでも音声通話ができます。ただし、これらのアプリでは緊急通報ができないので注意しましょう。また、Skypeは2025年5月5日をもってサービス終了が発表されています。今までSkypeを使っていた人は、他の通話アプリを利用してください。
まとめ
最後に、データSIMをおさらいしましょう。
- データSIMとはインターネット通信だけができるSIMのこと
- 音声通話とSMSができない分、料金が安い場合がある
- SMS機能つきのデータSIMもある
- IP電話アプリを使えばデータSIMでも電話番号が持てる
データSIMはインターネット通信しかできないため、タブレットやモバイルWi-Fiルーターで利用されることが多いです。
しかし、すでに持っている音声SIMとデータSIMを併用してデュアルSIMにすれば、今よりもスマホ料金が安くなる可能性があります。



データSIMは料金が安いので、ぜひ上手に利用してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。